母は手品師

認知症の母がいます。一緒に過ごす日々を綴る。

残業したから

帰りが遅くなり、母は就寝してしまいました。

残念。今日は歯磨きさせてあげられなかった…

お母さんごめんね。


しかし私服で寝ている!

寝ている母を優しく起こして、パジャマに着替えてもらいました。

今日はそれで精一杯だ。


明日も明後日も帰りが遅くなってしまいそう…

歯磨きが…


他の家族ではダメなの。

私でないと、歯磨きしてくれないのです。


こういうのはどうしたら良いもんかなぁ…



母が行方不明になってから

11月のある晩、母が行方不明に。

薄着で出掛けた上に、雨。


そもそも、私が仕事でいない間に、

父が外へ出してしまったのが原因。


これまで、母に対して、家族は冷たかった。

認知症が憎く、悪いものと捉えてたことは間違いない。

この日も、父は、居なくなればいい。くらいの気持ちだったそうです。


母が居なくなり、長い夜でした。

眠れませんでした。

そして初めて母の大切さに気づいたのです。


翌日、警察から連絡が入り、母が自宅から5〜6キロ離れたところで保護され病院へ運ばれたとの事でした。


病院に駆けつけると、顔面が変形し傷だらけ、

身体中打捻挫で車椅子に乗った母。

安堵と共に、本当に申し訳なかったです。


そんな私に母は、ごめんねー…と。


また、看護師から、

服は全て便汚染で酷いです。と返され、

母が一晩どんなに頑張ったか知りました。


入院せずに済み、車で家へ帰ったのですが、

帰宅途中、車の中で、母はウトウト。

そしてうなされ始めた。

帰宅してからも、横にさせると、やはりうなされていて、

この一晩が本当に怖かったんだと、胸が締め付けられる思いでした。


この行方不明事件がきっかけで、私は意識が変わりました。

本当に自然に変わりました。


今まで、このブログに、母の悪い事を書いていましたが、

これからは、共に歩んでいる事を綴っていけたらいいなと思う。