母は手品師

認知症の母がいます。一緒に過ごす日々を綴る。

母が行方不明になってから

11月のある晩、母が行方不明に。

薄着で出掛けた上に、雨。


そもそも、私が仕事でいない間に、

父が外へ出してしまったのが原因。


これまで、母に対して、家族は冷たかった。

認知症が憎く、悪いものと捉えてたことは間違いない。

この日も、父は、居なくなればいい。くらいの気持ちだったそうです。


母が居なくなり、長い夜でした。

眠れませんでした。

そして初めて母の大切さに気づいたのです。


翌日、警察から連絡が入り、母が自宅から5〜6キロ離れたところで保護され病院へ運ばれたとの事でした。


病院に駆けつけると、顔面が変形し傷だらけ、

身体中打捻挫で車椅子に乗った母。

安堵と共に、本当に申し訳なかったです。


そんな私に母は、ごめんねー…と。


また、看護師から、

服は全て便汚染で酷いです。と返され、

母が一晩どんなに頑張ったか知りました。


入院せずに済み、車で家へ帰ったのですが、

帰宅途中、車の中で、母はウトウト。

そしてうなされ始めた。

帰宅してからも、横にさせると、やはりうなされていて、

この一晩が本当に怖かったんだと、胸が締め付けられる思いでした。


この行方不明事件がきっかけで、私は意識が変わりました。

本当に自然に変わりました。


今まで、このブログに、母の悪い事を書いていましたが、

これからは、共に歩んでいる事を綴っていけたらいいなと思う。